【(ドキュメンタリー)フジコ・ヘミングの時間】

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今朝は家の用事が比較的早く片付いたので、さて、映画でも見ようかしら?
とテイムテーブルを眺めると「フジコ・ヘミングの時間」に間に合いそうです。
慌てて支度をして家を飛び出しました。

お名前を聞くようになったのは、かれこれ20年近く前のことでしょうか?
NHKが発掘した高齢?のピアニスト。
かなりの評判でピアノコンサートが超人気という噂だけは聞き知っていました。
が、さほど関心がなく(イケメンの若いおとこのこならともかくw)そのまま時間だけが過ぎていき、今回のこの映画でまだ活躍していらっしゃるのを知り、

一体全体お幾つになられるのかしら?
という女性には失礼なことがすぐ頭に浮かびました。


←日活ってまだ映画を作っていたのね(@_@)




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いや、何が驚いたかといって、しっかりしていらっしゃること!!
もう80過ぎだなんてとても思えない明晰さ加減でした。
勿論ピアノも力強い弾き方で、とてもとても80代だなんて思えません。
せいぜい頑張って70そこそこといった感じ。60代と云われても納得してしまいそうです。

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世界中におうちを沢山持ってらっしゃいますが、主たる居住地はパリのようで、そこのアパルトマンに3匹の猫ちゃんとベルリンのおうちに1匹の可愛いわんちゃんがいました。
映画に登場するのは、この人懐っこい「ちょんちょん」ちゃんというキジ猫です。
しょっちゅう画面を横切るので、すっかり馴染みになってしまいました。

父方のお祖父さまが獣医さんだったそうで、動物好きの血が流れているのでしょうね。

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それだけでなく、物乞いの人を見ると必ずいくらかの喜捨をされます。
日本ではあまり見かけなくなりましたが、世界にはまだまだ道端に座って小銭を欲しがる人たちがごまんといるわけです。パリでも南米でもニューヨークでも、必ずフジコさんは喜捨します。
これって映画用では勿論なくて日常の在り方なのですね。
なかなか出来ないなと感心しました。
そういう習慣がなくなった現在に生きているから尚更そう感じるのかもしれません。

大昔パリのマルシェ(朝市)の道端で「j'ai faim」(お腹が空いた)というカードをぶら下げて座っている男の子(若者です)を見たことがあります。まだ若いんだから物乞いなどせずに働けばいいのに!!と、同じく若かった私は腹が立ったのを思い出します。色々事情があったのでしょうが、そいういうことを考える余裕はありませんでした。
人間生きている間にはさまざまなことが起こり、思うようにいかないこともあるでしょう。
そういう時に優しい助けは、懐具合だけでなく何よりの心の栄養剤になるかもしれません。
ただのたかりに陥るだけかもしれません。
それは誰にもわかりません。

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フジコさんはまだまだ現役で、世界中を飛び回ってコンサートをされています。
もちろん日本でのコンサートもありますが、映画では南米北米のコンサートを追いかけていました。
北米はともかく、南米、チリやアルゼンチンは私達の基準からすると遠すぎて、よく80代で行けるものだとそこに感心してしまったりします。

遠いよね~~~
疲れることでしょう。
で、現地に行くと、とんでもないピアノが待っていたりするわけです。

「もうね、弾くと指が真っ黒になるのよ。使っていないからなのね」
「バイオリンやチェロだったら自分の楽器を持ち込めるけれど、ピアノはそうはいかないから」

プロなんだから、弘法筆を選ばずとはいえ、せめて普通程度のピアノを用意してもらいたかったことでしょう。大変だなとしみじみ思いました。

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様々な逸話がはさみこまれていて、その中からフジコさんという女性の人となりが徐々にこちらに伝わってくるストーリーとなっています。幼い頃の絵日記も登場し、絵もお上手なんだなと思いました。戦争中戦後のご苦労(ハーフですから)ある日いなくなったお父様のこと。などなど。
お父様はお母さまがベルリンに留学されていた時に知り合って結婚された画家さんだそうで、横浜の日本郵船の博物館にお父様が描かれたポスターが保存してあり、ご対面という場面もありました。

1930年代のポスターなのでしょうね。
有名なカッサンドルの客船のポスターを彷彿とさせるような絵でしたよ。
フジコさんもそう思われたのか、さほど感動された様子はありませんでしたが、やはり御父上の作品との対面は思うことがたっぷりあったことでしょうね。

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私は全然知らなかったのですが、大月ウルフさんという弟さんがいらっしゃって、この方も個性的で面白いの。お二人個性的な姉弟なんだなとよくわかりました。

フジコさんは現役とはいえ、高齢ですし、いつまでピアノが弾けるのか、
誰でも思うことでしょうが、おそらく弾けるまで弾かれるのでしょうね。
弾き続けて、そこにいるフジコ・ヘミングなのだろうなと思いました。

映画には勿論フジコさんの演奏も流れます。
有名な曲ばかりですが、お歳の割に、迫力一杯で、全身の力がこもっている演奏なのだなと聞きながら身震いしました。

個人的にはちょっと尺が長くて、ラ・カンパネラの美しいメロディーを聞くとうとうとっとしそうになるのですが、あれこれ考えながら、NHKの番組を思い出しながら、フジコさんの総決算かと思ってみると味わい深いものがあると思います。
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Commented by emptynest3 at 2018-06-27 07:24
娘が高校生の頃に、この方の演奏を聴く機会がありました。
確かカーネギーホールだったと思い、調べたら2001年の6月で、卒業間近だったんだわと、大昔を懐かしんだり(笑)
あの頃もかなりお年のような気がしていましたが、まだ60代だったんだわと、ちょっとびっくりでした。
パワフルな演奏は相変わらずなのですね。
どちらかというと、猪突猛進タイプの弾き方で、あまり好みではありませんでしたが、映画なら楽しめるかしら?
Commented by genova1991 at 2018-06-28 18:53
☆emptynest3さま
カーネギーホール!!!
娘の同級生が同じ頃に聞きに行ったのはTokyoでしたから、格上(^^)/
この前読んだブログにカーネギーさんは、晩年あちこちに寄付しまくりで
世界中にカーネギーさんの名前を付けたホールや建物があるそうで、
へぇ~~~アメリカのお金持ちのすることはダイナミックなのねと感心したばかりです。
その中でもピカ一ですものね。フジコさんもお喜びだったことでしょう。
>猪突猛進 80代になってもタッチは変わらないようで、力強いですよ。
どこからあの力が出てくるのだろうと思わずにはいられませんでした。
映画はちょっと退屈(ドキュメンタリーだし)ですが、なかなか面白かったです。
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by genova1991 | 2018-06-24 16:19 | ・映画 | Trackback | Comments(2)

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